碧落の砂時計 青竹迷風―第5話 罪(前編)―

碧落の砂時計

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※R15の性描写がある回です。

 車が時折通るだけの静かな道路沿いの駐車場の物陰に、男女の影があった。土地の持ち主に悪いとは思いつつも、欲望が止められずにいる二人。
 背の高い少年の膝の上に少女が収まる形で座り、後ろから薄手のワンピースの中に大きな手が侵入している。

 少女の柔らかな場所を、ここ数週間それを切望していた少年が必死でまさぐる。
 ――それはあさぎも望んでいたのだろうか。
 言葉では嫌がることも言うものの、強く抵抗することもなく、彼女は清矢郎のなすがままにされていた。
 外での行為であるので、唇を噛み必死で零れる声を堪える。それが鼻に掛かった吐息となり、少年の耳には余計に官能的に聴こえた。

 ――もっと、聴きたい。

 その欲求に任せて敏感な突起を強く摘めば、びくん、と面白いほど少女の身体は反応する。
 白い肌に所有印を残したくて仕方ないが、必死で堪えて彼女の首筋を後ろから舐めるだけに止める。汗の匂いも含んでいたが、やはり女の子らしい甘い香りがした。それもまた逆に艶かしく感じられてしまう。

 ――ざわりざわり。

 暗い夜空から聴こえる筈もない竹のざわめきが、彼の胸に聞こえる。それは彼自身の心の動揺であるかもしれなかった。
 興奮と狂気と――焦りの。

 熱く濡れた場所にも夢中になって触れ、「だめ、」と言いながらも脚を開いてしまう少女を初めての日と同様、高めて砕けるまで攻めたいと、己を止められない。このまだ女になりきっていない少女に、溺れている。

 近親者相手に――俺は、狂っているのか。

 それは、何度も抱いた命題であった。

 ・・・・・・・・・・

 清矢郎が中学二年の夏のことであった。その頃は祖母がまだ生きていたので、親戚中が長期の休みに入るたびに顔を見せに来ていた。清矢郎の家は同じ市内にあったことから、子供の頃からよく遊びに行ったものである。

 次に近いところに住んでいたのはあさぎの家族だ。だから彼女の一家もよく遊びに来ていた。
 他の親戚は県外に住んでいるため来る機会は少なく、その家の子供達が清矢郎よりもずっと年上で大学生や社会人にもなってしまっている為、来ても短い期間で帰っていくことが多かった。

 清矢郎の遠い記憶では、確かに彼らも子供の頃は長い間滞在しており、遊んでもらうこともあった気がする。あさぎの家も同様で彼女の姉が十近く年上になるので、清矢郎は優しくはしてもらったが話をすることは少なく、やがて彼女もアルバイトなどが忙しいからとあまり遊びに来なくなった。

 気が付けば、この家の「子供」は清矢郎とあさぎだけになっていた。
 しかし清矢郎が小学校の高学年になり、あさぎと一緒に風呂も入らなくなった頃から、自分達ももう「子供」のように遊ぶことはなくなるのだろう、と彼は予見する。
 それでもあさぎは「せいちゃん、せいちゃん」と彼にまだ懐いており、父親に叱られた後も彼女とのやりとりにほっとさせられていたほどなので、清矢郎も彼女のことは邪険にはしなかった。

 だが流石に、中学生にもなれば小学生の女の子と遊ぶということは恥ずかしくなってしまう。それはあさぎも同じらしく、彼への態度が少々よそよそしくなった。
 それでもまだ、昔の楽しかった時間を必死で取り戻すようにあえて子供らしく話しかけてきたりもしていたが。

 祖母の家に行けばあさぎに会える――清矢郎にとってそれは胸が躍ることであったが、同時に居心地の悪いものにもなってきていた。
 「女」になりつつある彼女に何を話しかけてよいのか、彼も分からない。夏であれば服の隙間からまだ下着をつけていない胸の形が見えてしまい、大人の女性のそれではないが、目のやり場に困ることも出てくる。

 極めつけは、覚えてしまった自分を慰める行為の際に、グラビアなどの大人の女性を相手に想像していればよかったものを、身近な彼女を思わず胸に描いてしまったのである――まだ幼い、血の繋がった少女を。

 
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