碧落の砂時計 青竹迷風―第10話「  」(中編)―

碧落の砂時計

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※R15の性描写がある回です。

 そして花火の夜に初めて行った狂った行為も、もう一度求める。自分の局部に与えられたあのぬめった熱い感触がずっと忘れられなかった、少年の側の願いであった。
 しかし今日は彼だけでなく、その口による汚れた行為で彼女と同時に高め合おうとする。そしてあさぎも照れながらそれに応じた。

 淫らで、狂った、時間。
 綺麗で、永遠の、感情。

 どれだけ綺麗事を口にしても、己らがしていることとそれをする部位を思えば、やはり汚い行為のような気がしてしまう。
 しかし罪悪感は大事な家族に嘘をつき続ける限り伴い、迷いはこれからもこうして続くだろうが、物理的に別たれることはあっても心が離れることは、きっとこの真面目で一途な存在が相手であればそれはないのではないかと、今は思えた。
 それだけで、幸せなことであった。

 ――やがて、抑えていた欲望がようやく解放される。二人が辛抱に辛抱を重ねていた接合の時が、再び訪れる。
 初めての性交では、少年の緊張と少女の痛みだけが其処にあった。しかし今日は接合の意味もまた、この前と違う。

 心を込めて。
 受け入れる。

 二度目もすぐには場所が見つからないものの、本懐は叶った。やはり彼女は痛がるもののその痛みを経験している分、一度目よりはまだ耐えられると苦しげに笑った。
 その若い身体はまだ彼を受け入れることに慣れず、あさぎを苦しめることに清矢郎も申し訳なさを感じるものの、やはり極上の快感に脆くも負けてしまい、彼女の「いいよ」という言葉に甘えて腰を振る。

 こんな遊戯は子供には許されないことだろうが、愛しい相手に触れ合う楽しさや喜びをこれから感じていきたいと、それも互いに願っていた。
 その行為も愛情のひとつだと言い訳するように、少女の身体を反転させる。ただの好奇心と嗜虐心からであるが、後ろから繋がればまた想像以上の妙な興奮に襲われる。
 そのうえ乱れながらあさぎは告げるのだ。

 さっきよりは痛くない。

 そして照れながら小さな吐息交じりの声で、甘く囁いた。

 ――ちょっと、いい……かも。

 と。


 後ろから男に犯される少女は、きっと真っ赤な金魚の幻影を見ているのだろう。
 そんな彼女に興奮する少年の心は、ざわざわと激しく揺れている。揺れる葉と葉が傷つけ合う。

 ――この自分が心の中でこんな造形をしてしまうのは、きっとこの少女の所為だ。傍に居て、時間を重ねるうちに、彼女の影響を受けているのかもしれない。
 腰を動かしている間は、心はただのざわめきしか感じられないが、後に冷静になった折に彼はそう考える。
 彼女と共に過ごすことで己が変わっていけるということは、彼にとってやはりとても尊いもので、ここまで影響を与える女には中々出会えるものではないだろう。

 異常なまでの興奮が、精を吐き出すことで落ち着いてから後――、あさぎを腕に抱きながら、そして彼女を帰した後に、彼はひとり、そんなことをぼんやりと思っていた。
 やはり何も解決はされていない。しかしこれからどのような辛いことや相手との危機が訪れても、今日の優しい誓いを思い出しては勇気を奮い立たせる。

 今はただあさぎと恋をすることを、少なくとも彼女に対してだけはようやく罪と思わないようになれたことが、彼にとっては嬉しかったのであった――。


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